箱押しパズルでいちばん困るのは、気づいたときにはもう解けなくなっていることです。ゲームはそれを教えてくれません。箱が動かなくなっても画面は普通に動き続け、あなたが「あれ、これ無理では」と気づくまで何も起きません。この記事では、実際に出題されるステージを1問使ってどの一手で詰むのかを数えます。結論から言うと、この問題は33手で解けますが、最初の一押し4通りのうち2通りは、押した瞬間に解けなくなります。
押すことしかできない、が全部の理由
このパズルでできる操作は、上下左右に1歩動くことだけです。進む先に箱があれば、その箱は自分と同じ向きに1マス動きます。引き寄せる操作も、横にずらす操作もありません。用意されていないのではなく、そもそも存在しません。
ここから、このゲームの性質がすべて出てきます。箱を動かすにはその箱の反対側に自分が立てなければならないので、立てる場所が無くなった向きへは、二度と押せなくなります。壁ぎわに寄せた箱を壁から引き離す方法はありませんし、四方のうち3方向をふさがれた箱は、残る1方向にしか進めません。
なお、壁や別の箱に向かって進もうとしたときはその移動自体が成立しません。位置も手数も変わらないので、ぶつかること自体は損になりません。試しに押してみる価値があるのは、実際に動いてしまう向きだけです。
例題: 初級のいちばんやさしいステージで数えてみる
脳タイムの箱押しパズルは、David W. Skinner氏が公開しているMicrobanのステージ集を使っています。次の図は、その1番目の問題です。初級のLv1を選ぶと出てくるステージ一覧の先頭にあるので、そのまま選んで同じ問題を試せます。
左の箱はもうゴールに乗っています。やることは右下の箱を左上の◯まで運ぶことだけに見えます。ところが、この箱をいきなり動かすと失敗します。
詰み1: 右へ押す(見てわかる方)
下へ1歩おりて、そのまま右へ押します。箱は右の壁ぎわへ移り、下も壁です。
角に入った箱はどの向きにも押せません。押すには反対側に立たなければならず、その2方向がどちらも壁だからです。これは見ればわかる詰みで、多くの攻略記事が書いているのもここまでです。
詰み2: 左へ押す(見てもわからない方)
では逆に、右へ2歩・下へ1歩と回り込んで、左へ押したらどうでしょうか。箱は◯のある列に近づきます。
この箱を◯まで運ぶには、上へ押し上げるしかありません。そのためには箱の真下に立つ必要があります。ところが箱の真下へ行く道は、左の箱と、いま動かした箱自身とで塞がれてしまいました。左下の細い区画は、この2つの箱を通らないと入れないからです。
左の箱をどかせばいいと思うかもしれませんが、あの箱は左が壁なので上下にしか動けず、下へ押すと今度は自分がそちらへ入れなくなります。結果として、四方が開いたマスへ1回押しただけで、この問題は終わります。
つまり見るべきなのは押した先が角かどうかではなく、押したあとに自分が箱の反対側へ回り込めるかです。箱が通路や区画の入口をふさぐと、自分の行ける範囲がその瞬間に切れます。角の詰みは、この一般則のいちばん見やすい場合にすぎません。
押す前に確認する3つのこと
- 押したあと、その箱をもう一度動かしたい向きはどこか。そちらの反対側に自分は立てるか
- その箱は、自分がまだ行く必要のある場所への通り道をふさがないか
- ゴールから逆算して、その箱は最後にどの向きから入るか。入る向きが決まれば、通ってよい経路も決まる
3つ目が効くのは、ゴールへ入る最後の一押しの向きが、その前の経路をすべて縛るからです。ゴールが壁ぎわにあるなら、入る向きはたいてい1つしかありません。そこから逆にたどると、箱がどの列・どの行を通るべきかが決まり、遠回りな押し方を最初から捨てられます。
箱が複数ある問題では、順番も同じくらい効きます。先に動かした箱が後の箱の通り道に居座ると、上の例題と同じことが起きます。迷ったらいちばん奥・いちばん狭いところにある箱から先に片づけると、盤面が広いうちに難しい方を終わらせられます。
詰んだら戻す。手数も一緒に戻る
このゲームは詰みを教えてくれませんが、いつでも1手ずつ戻せます。「一歩戻る」を押すと直前の1歩が取り消され、画面の手数も1つ減ります。何十手も戻す必要があるときは「最初から」で初期配置に戻せます。
手数が戻るのは大事な性質です。脳タイムではこの箱押しパズルの自己ベストをステージごとの最少手数で記録します(ログインしているとステージ一覧にも出ます)。記録を狙うなら「怪しい一押しは試して、だめなら戻す」で構いません。試した手が記録を汚すことはありません。
画面上部には、ゴールに乗っている箱の数と全体の数、それと現在の手数が出ます。数が増えないまま手数だけ伸びているときは、たいてい詰んでいます。手が止まったと感じたら、粘るより最初からやり直すほうが速いことが多いです。
ステージの選び方: 遊ぶ問題は自分で選べます
収録されているのは全部で493問です。段ごとの内訳は次のとおりです。
- 初級: 155問
- 中級: 135問
- 上級: 101問
- 超級: 102問
各段にはLv1からLv10までがあり、その段のステージを10等分した区画が1つのLvに割り当てられています。段とLvを選ぶと、その区画に入っているステージが一覧で並ぶので、そこから遊びたい1問を選びます。初級Lv1なら初級の先頭15問が並び、Lvを1つ上げると並ぶ区画が後ろへずれていきます。
ランダムに配られるわけではないので、同じステージを何度でも指名して挑み直せます。手数を詰めたい問題があれば、そのタイルを選び続ければ構いません。
テオワンIDでログインしていれば、一覧のクリア済みのステージに印が付き、そのステージの自己ベスト手数が表示されます。自己ベストはステージごとに記録されるので、一覧を見れば「どこまで解いたか」と「どの問題を詰められているか」が一目で分かります。まだ手を付けていない問題を探すのにも使えます。ログインしていないときはこの色分けと手数が出ないので、どのステージを解いたかは自分で覚えておく必要があります。
脳タイムの箱押しパズルで実践する
脳タイムの箱押しパズルは初級のLv1からLv10まで、会員登録なしで遊べます。中級と上級、それに超級のLv1〜2はテオワンIDでログインすると開放され、超級のLv3〜Lv10はためたポイントで開放します。広告は表示されません。
まずは初級で「押す前に、押したあと自分がどこへ回り込めるかを見る」を身につけてください。同じく1手ずつ確定させていくパズルは一筆書きのコツやいろみずそろえのコツもあわせてご覧ください。



