「一筆書き」と呼ばれるパズルには、性質のまったく違う2種類があります。ひとつは図形の線を1本ずつたどって描けるかを考える算数の問題で、こちらは奇数個の線が集まる点を数える定理が知られています。もうひとつが、この記事で扱うマスを通るタイプです。盤面の通れるマスすべてをちょうど1回ずつ通ってゴールまで線をつなぐパズルで、線の引き方ではなく通る順番を読み解くことが中心になります。マスを通るタイプに線の定理はそのまま使えないので、この記事では実際に効く読み方を、5×5の盤面図で順番に整理します。
まずルールを整理する
脳タイムの一筆書きのルールは次の5つです。どのコツもこのルールの言い換えでしかないので、先に確認しておきます。
- スタート(家のマス)から、となりのマスへ順に線を引いていく
- 通れるマスすべてを、ちょうど1回ずつ通る
- ゴール(旗のマス)で線を終える
- フルーツは番号の小さい順に拾う
- 矢印のマスは、矢印が示す向きへ進む
この記事の図では、Sがスタート(ゲーム中は家のマス)、Gがゴール(旗のマス)、灰色のマスが通れないマス、番号の付いた黄色のマスがフルーツ、矢印のマスが進む向きの決まったマスです。盤面はこの5×5の1枚だけを使い回します。
道順を決める4つのコツ
解くときは、自由度の低いところから順に決めていきます。当てずっぽうに引き始めるより、先に「ここはこうしか通れない」というマスを片付けたほうが、残りの選択肢が一気に減ります。
コツ1: 通れる隣が2つだけのマスから決める
通れるマスはすべて1回ずつ通るので、スタートとゴール以外のマスには必ず入る線と出る線の2本が付きます。ということは、通れる隣が2つしかないマスは、その2本をどちらも使うしかありません。線を1本も引かないうちから確定する情報です。
上の盤面でこれに当てはまるのは、スタートとゴールを除くと7マスあります。通れる角3つ(左上・右上・右下)がまず該当します。角は出入りできる方向がもともと2つしかないからです。残りの4マスは、盤面の端と通れないマスに挟まれたところで、上辺にある2のフルーツ、右端の上から2番目、左端の1のフルーツ、そのすぐ下です。つまり盤面の端と通れないマスの周りを先に見るのが早道ということになります。
さらに、確定した線をつなげると別のことも分かります。左上の角は下の2行1列目と必ずつながり、左端の1のフルーツもその同じ2行1列目と必ずつながります。つまり2行1列目のマスは、これで2本とも埋まってしまいました。するとスタートからそのマスへ、つまり左へは線を引けないことになります。スタートから引ける向きは上・左・右の3つありますが、この時点で左が消えるわけです。
コツ2: 入ったら出られないマスを先読みする
残った「上」と「右」のうち、上はどうでしょうか。スタートから上へ引き、そのまま右へ曲がってみます。
この形はもう詰んでいます。左上の角に残った通れる隣は下の1マスだけで、そこから入ることはできても出る線が作れません。角はゴールではないので入る線と出る線の2本が必要で、条件を満たせなくなっているわけです。線をこれ以上引かなくても、この2手で失敗が確定していると分かります。
この先読みは「取り残されたマス」を探すのと同じことです。線を引くたびに、まだ通っていないマスの中に使える隣が1つ以下になったマスがないかを確かめると、10手先まで引いてから戻る手間がなくなります。同じ理屈で、まだ通っていないマスが線に分断されて2つの島に分かれてしまった形も失敗です。片方の島に入ったら、もう片方へは戻れません。
ただし、手筋がいつでも即座に決着を付けてくれるわけではありません。同じ「上へ引く」でも、右へ曲がらずに左上の角へ入る続け方は、ここまでのコツでは否定できません。実際に引いてみると、9マス目に届くまで矛盾が出てこず、そこでようやく行き詰まります。手筋は候補を削る道具であって、削り切れないこともある、というのが正直なところです。削り切れないときは、まだ消えていない手から試すのが早道です。
コツ3: フルーツの番号で区間に分ける
フルーツは番号の小さい順に拾うため、道順は「スタート→1→2→3→ゴール」という4つの区間の連なりとして考えられます。盤面全体をいちどに考えるのではなく、区間ごとにどのマスを担当させるかを割り振るほうが見通しが立ちます。
この盤面では、コツ1で左が消え、上も片方の続け方がコツ2で消えました。残っている右から引いてみます。矢印に従って下へ降り、下の方の行を左へ抜けてから1マス上がると、左端の1に着きます。1のあとは左端を上がって上辺を右へ進み、2に着きます。そこから右端を下って3を拾い、最後に下辺を左へ戻ってゴールです。番号の順番が、そのまま盤面をひと回りする順路を指定していることになります。
コツ4: 矢印のマスは出口が決まっている
矢印のマスは、そこから進む向きが固定されます。つまり出る線が最初から1本に決まっているマスで、通れる隣が2つだけのマスと同じくらい強い手がかりです。この盤面ではスタートの右どなりが下向きの矢印なので、スタートから右へ引いた瞬間に次の1手も自動的に決まります。
ここまでのコツをつなげると、この盤面の道順は次の1通りに決まります。
ちなみにこの盤面は、矢印を外しても、フルーツの番号を外しても、道順が複数できてしまいます。矢印とフルーツは飾りではなく、答えを1つに絞るための条件として効いているということです。
行き止まりになったときの戻し方
読み違えて行き止まりに入っても、このパズルに失敗という結果はありません。画面の「1マス戻る」で1手ずつ戻すか、「最初から」で引き直せます。詰まったら、行き止まりのマスそのものではなく取り残されたマスができた一手まで戻るのが早いです。手前の分岐に戻らないと、同じ壁に何度もぶつかります。
ただし、戻した回数は評価に影響します。クリア時の星は手戻りの回数で決まり、画面には「★3は手戻り○回まで」と許容回数が表示されます。この回数はレベルによって変わるので、★3を狙うなら引く前に道順を目で追い切ってしまうのが確実です。
脳タイムの一筆書きで実践する
脳タイムの一筆書きはレベル1から30まであり、レベルが上がるにつれて盤面と条件が段階的に重くなります。盤面はレベル6までが5×5、7から12が6×6、13から18が7×7、19から24が8×8、25から30が9×9です。拾うフルーツはレベル3までが2個、4から8が3個、9から16が4個、17から24が5個、25から30が6個です。矢印のマスはレベル5から登場し、上のレベルほど枚数が増えていきます。
レベル5までは登録なしでそのまま遊べます。レベル6から24はテオワンIDでログインすると開放され、レベル25から30はポイントで開放する最上位帯です。この記事の盤面と同じ5×5のうちに、通れる隣が2つのマスを探す手順と、取り残されたマスの先読みを身につけておくと、盤面が9×9になっても同じ手順がそのまま通用します。ほかのロジックパズルも試したい方は広告なしの無料ロジックパズル6選もあわせてご覧ください。



