詰将棋の練習でいちばん難しいのは、難しい問題を解くことではなく、続けることです。休日にまとめて30問解くよりも、1日1問を3か月続けたほうが、終盤で手が見えるようになる実感は大きくなります。答えが一つに決まっていて、区切りもはっきりしているので、詰将棋は「1問だけ」という単位と相性のよい練習です。
この記事では、何手詰から始めるか、どうなったら手数を伸ばすか、そして毎日1問を続けるための具体的な回し方をまとめます。解き方そのものは1手詰の解き方入門と3手詰の解き方とコツで解説しています。
何手詰から始めるか
始める手数は、いま解ける手数より一段やさしいところに置くのが基本です。背伸びした手数から始めると、解けない日が続いて手が止まります。目安は次のとおりです。
- 駒の動かし方を覚えたばかりの方:1手詰から始めます。指す手は一つなので、玉の逃げ道を数える練習になります。
- 対局はするが終盤で決めきれない方:3手詰から始めます。「自分→相手→自分」という実戦の終盤と同じ形の読みが入ります。
- 3手詰がほぼ即答できる方:5手詰へ。ここから先は、正解までの分岐を覚えておく力が必要になります。
迷ったときは、やさしいほうを選んでください。5手詰に挑んで週に1問しか解けない状態より、1手詰を毎日1問解ける状態のほうが、触れる問題数も覚えられる詰みの形も多くなります。
手数を上げる目安は「正解率」ではなく「初手が浮かぶ速さ」
次の手数へ進む判断は、正解できたかどうかよりも、考え始めてから初手の候補が浮かぶまでの速さで決めるのがおすすめです。時間をかければ解ける状態は、まだその手数が身についていないサインです。次の3つがそろったら一段上げてみましょう。
- 図を見て10秒ほどで初手の候補が2〜3通り挙がる。
- 同じ手数の問題を10問続けて、答えを見ずに解ける。
- 解いたあとに「なぜ他の手では詰まないのか」を自分の言葉で説明できる。
3つ目は見落としがちですが、いちばん効きます。正解の手を当てるだけなら勘でも当たりますが、他の手が詰まない理由まで言えるときは、玉の逃げ道と守りの駒を数え切れている状態です。この状態で手数を上げると、次の手数でもつまずきにくくなります。
逆に、上げた手数で3日続けて手が止まったら、ためらわず一段戻してください。戻すのは後退ではなく、解ける手数で回数を稼ぐ判断です。
毎日1問を続けるための5つの工夫
続かない原因はやる気ではなく、たいてい「いつ解くか決めていない」ことと「1回が重すぎる」ことの2つです。次のように仕組みのほうを変えると続きやすくなります。
- 時間を固定する:朝の1杯目のコーヒーの前、通勤電車に座ったとき、寝る前の歯みがきのあとなど、すでに毎日やっていることの直後にくっつけます。時間帯が日によって変わると、それだけで抜けやすくなります。
- 上限を1問にする:調子がよくても「もう1問」で終わりにしておくと、翌日に手が伸びます。毎日20問解いた3日目にやめてしまうより、1問を100日続けたほうが総量は増えます。
- 詰まったら5分で答えを見る:考える時間を決めておくと、解けない日に習慣ごと途切れるのを防げます。答えを見た問題は「解けなかった問題」ではなく「1つ形を覚えた問題」です。
- 翌日に同じ問題をもう一度解く:答えを見た問題は、翌日にもう一度だけ解き直します。同じ形が実戦で出たときに手が出るのは、たいてい2回目に自力で解いた問題です。
- 解いた日が分かるようにしておく:カレンダーに印を付けるだけでも、途切れさせたくない気持ちが働きます。連続日数が見える環境なら、それをそのまま使うのが手軽です。
伸びが止まったように感じる時期の過ごし方
毎日解いていても、あるところで「同じ手数を延々と解いているだけで進んでいない」と感じる時期が来ます。多くの場合、解く速さは伸びているのに手数が変わらないので気づきにくいだけです。次のような切り替えを挟むと、進んでいることが分かりやすくなります。
- 同じ手数のまま、1問にかける時間を測ってみる(速くなっていれば伸びています)。
- 解けた問題をもう一度並べ、初手だけを声に出して答える形で回す。
- 一段やさしい手数に戻り、数をこなす日を1週間だけ挟む。
- 解けなかった問題だけを集めて、週末にまとめて解き直す。
詰将棋は、覚えた詰みの形が増えるほど初手が速くなる練習です。手数を上げることだけが前進ではないと考えておくと、続けやすくなります。
脳タイムの詰将棋で毎日1問を回す
脳タイムの詰将棋は、1手詰の易しい問題から長手数の難問までLv1からLv50まで用意されているので、いま自分に合った手数から始めて、そのまま同じ場所で手数を伸ばしていけます。Lv1からLv5は登録なしでそのまま遊べ、Lv6以降はテオワンIDでログインすると開放されます(最上位帯は遊んでたまるポイントで開放します)。
操作は、盤上の駒をタップして移動できるマスを表示させ、行きたいマスをタップするだけです。持ち駒は画面下のチップから選び、打ちたい空きマスをタップして打ちます。広告は表示されないので、1問だけ解いて閉じる使い方でも待ち時間が入りません。
テオワンIDでログインしていると、プレイ履歴が保存され、毎日のプレイが連続日数として積み上がります。「今日の1問」を続けているかどうかが数字で見えるので、記録を付ける手間をかけずに続けやすくなります。



